休職してしばらく経ち、少しずつ体調が戻ってくると、
- 「そろそろ復職について考えないと」
- 「でも、本当に戻って大丈夫なのだろうか」
そんな不安が出てくることがあります。
復職について調べていると、「リワーク」という言葉を目にすることもあるでしょう。一方で、復職についてカウンセリングで相談するという方法もあります。では、リワークとカウンセリングは何が違うのでしょうか。
今回は、復職前にカウンセリングを利用する意味と、リワークとの違いについて解説します。
復職は「体調が良くなったら終わり」ではない
休職したばかりの頃は、まず休養することが大切です。睡眠をとる。食事をとる。仕事から距離を置く。そうして少しずつ体調が回復してくると、次に「職場に戻る」という課題が見えてきます。
ここで難しいのは、「体調が良くなったこと」と「再び働けること」は、必ずしも同じではないことです。たとえば、
- また同じように頑張りすぎないか
- 上司や同僚とうまくやれるだろうか
- 休職したことをどう思われているだろう
- 仕事量をどこまで引き受ければよいのか
- 調子を崩したとき、早めに気づけるだろうか
など、実際に働くことを考えるとさまざまな不安が出てきます。だからこそ復職前には、体調だけではなく、「どのように働くか」を考える時間も大切になります。
復職前のカウンセリングでは何をする?
カウンセリングというと、「つらい気持ちを話すところ」というイメージを持つ方もいるかもしれません。もちろん、それも大切な役割です。ただ、復職をテーマにしたカウンセリングでは、もう少し具体的にこれからの働き方を整理することもできます。たとえば、
なぜ休職に至ったのか
単純に「仕事が忙しかった」で終わらせず、仕事量、人間関係、考え方、生活状況、頑張り方などを振り返ってみます。
どんなときに調子を崩しやすいのか
眠れなくなる、仕事のことが頭から離れなくなる、人に頼れなくなる、イライラするなど、自分なりのサインを整理します。
復職後に何を変える必要があるのか
「もっと頑張る」ではなく、仕事の引き受け方、休み方、人との距離の取り方、相談するタイミングなどを考えていきます。
「元の自分に戻るため」だけではなく、
「同じことを繰り返さない働き方を考えるため」
にも利用できます。
リワークとは?
リワーク(Return to Work)は、うつ病などのメンタルヘルス不調によって休職している方を対象に、復職に向けた準備を行うプログラムです。医療機関で行われる「医療リワーク」のほか、地域障害者職業センターや民間機関などでも復職支援が行われています。
施設によって内容は異なりますが、医療リワークでは、
- 生活リズムを整えること
- 決められた時間に通所すること
- 集団プログラムへの参加
- ストレスへの対処法を学ぶこと
- 休職に至った経緯を振り返ること
などを行います。
大きな特徴は、実際に職場へ戻る前に、ある程度「働く生活」に近い状態を経験できることです。自宅では問題なく過ごせていても、朝決まった時間に起きて外出し、数時間活動してみると疲れが出ることがあります。そうしたことも、復職前に確認できる大切な情報になります。
リワークとカウンセリングは何が違う?
大まかに整理すると、次のようになります。
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| 項目 | リワーク | カウンセリング |
|---|---|---|
| 基本形態 | 集団+個別 | 個別が中心 |
| 主な目的 | 復職に向けたリハビリ | 個人の課題や働き方の整理 |
| 通う頻度 | 週数日など比較的多い | 週1回・隔週・月1回など |
| 特徴 | 実際に通所して活動できる | 個別のテーマを深く扱いやすい |
| 対人関係 | 集団の中でも練習できる | 1対1で丁寧に振り返りやすい |
どちらが優れている、というものではありません。たとえば、生活リズムがまだ安定しておらず、「毎日働けるくらいの体力が戻っているか確認したい」という場合には、リワークが役立つことがあります。
一方、
- 「職場の人間関係についてじっくり整理したい」
- 「頑張りすぎてしまうパターンを考えたい」
- 「復職するか、退職するか迷っている」
といった個人的なテーマを扱いたい場合には、カウンセリングが使いやすいことがあります。そして、リワークに通いながら、必要に応じて個別のカウンセリングを利用するという方法もあります。
「復職できるか」だけでなく「復職後どう働くか」
復職前には、「会社に戻れる状態にならなければ」と考えやすいものです。けれど、本当に大切なのは復職するその日だけではありません。むしろ、復職してから数か月、半年、1年と働き続けられること。こちらの方が長い時間を占めます。
休職前とまったく同じ働き方に戻れば、以前と同じ負担がかかる可能性もあります。だから復職前には、「以前の自分に戻れるか」だけではなく、「これから、自分はどんなふうに働いていきたいのか」を考えてみてもよいのだと思います。
復職するかどうか決まっていなくても相談していい
「カウンセリングを受けるなら、復職すると決めてからの方がいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。必ずしもそうではありません。
- 「元の会社に戻るべきか」
- 「退職した方がいいのか」
- 「転職したとしても同じことになるのではないか」
こうした迷いそのものを整理するために、カウンセリングを利用することもできます。答えを代わりに決めてもらう場所ではありません。自分が何を大切にしたいのか、何を怖いと感じているのか、どのような選択肢があるのか。一緒に整理しながら、自分で選べる状態をつくっていくことも、カウンセリングの役割の一つです。
sasafuneでは
sasafuneでは、休職中や復職前、復職後の方からのご相談にも対応しています。
- 「復職することになったけれど不安がある」
- 「また同じように調子を崩さないか心配」
- 「復職するか、退職するか迷っている」
- 「休職をきっかけに、これまでの働き方を一度整理したい」
そんな段階からご相談いただけます。復職することだけをゴールにするのではなく、その先で、自分なりに働き続けられること。そのために、これまでの働き方を振り返りながら、これからについて一緒に考えていきます。